長野の鉄の展示館さんに行ってきました。
今回は朝倉藤四郎を見るのが目的です。
一言レポート
鉄の展示館さんで朝倉藤四郎。棟に渡る映りを短刀で見て感動。小板目つんでる。匂口閉まり系だけど小刻みな小沸が他にない魅力。物打付近は青みあるね。茎が長く体躯は細身で厚みやや有りのバランス。ずっと見てた。フォロワーさんとの出会いもあって楽しい時間。写真は吉野川の刃文!#とうらぶ男子 pic.twitter.com/sDrVikpF0V
— ないな (@poponainai) 2017年1月28日
まとめ
- 朝倉藤四郎は座ってじっくり見ることができて特徴をよくとらえることができた
- 噂の吉野川の絵画的な刃文はお見事
- 偶然フォロワーさんとお会いして、楽しいランチを過ごした
鉄の展示館とは
長野県は坂城にある鉄に関係する博物館です。
解説より刀匠の町として知られます。
宮入一門の方々を筆頭に刀匠さんらとの距離が近いところが魅力的な場所です。
時代を映す名刀展【後期展】~古刀から現代刀まで~
今回のお目当ての展示は後期展の朝倉藤四郎。
時期は、2016/12/27〜2017/2/12
まででした。
去年来てました
鉄の展示館さんの「第11回お守り刀展覧会」を見に行った。
— ないな (@poponainai) 2016年9月18日
まともに現代刀の数々を並べて見たのは初めてだったけど予想以上に個性的。土置きをしない裸焼きが妙のよさ。チャンレンジかつ精神性を大事にした破邪を守る刀達だった。#とうらぶ男子 pic.twitter.com/pLoRAyut29
めちゃくちゃよかったので、たくさんの人に機会があれば訪れて欲しい場所ですね。
近くの上田は真田家とつながりもあるので、観光地として見処あるエリアですよ。
当日
今回は、鉄の展示館さんにしぼりました。
行って見て帰るだけのコースが、現地でフォロワーさんと出会いランチをご一緒して楽しいひと時。
東京へ戻って、そのまま江戸東京博物館で髭切と初・五虎退も見てきました。
上田駅から坂城駅へ
新幹線で東京から長野近くの上田駅へ。
しなの鉄道(扉は手であける)を使って、10分程度で坂城駅に到着です。
雪を気にしつつも幸い快晴。雪明けのいい天気でした。
鉄の展示館へ
早速、刀剣観賞です。二階から見ました。
ここでは、小学生の子たちも刀剣の写真撮影に一生懸命で挨拶や声がけに気持ちが明るくなり賑やか。
いくつか拝見しましたが、やりたい表現が全面に出てると感じる宮入行平さんの作に惹かれます。
朝倉藤四郎を見つめる30分
【時代を映す名刀展 後期展】12日(日)までですよ❗なかなかお目にかかれない朝倉藤四郎。この機会にぜひ❗❗#藤四郎 #日本刀 #鉄の展示館 pic.twitter.com/fSe9mG1aP7
— 鉄のよりみちⅢ(鉄の展示館スタッフ) (@jkms182) 2017年2月7日
そのまま一階へ。公式twitterで予告されていたとおりで、刀鍛冶仕様のおざぶが敷かれておりお座り観賞。
拵も合わせて展示してくださる非常によいタイミング。
こころゆくまで観賞することができました。
名物 朝倉藤四郎
- 写真撮影はNG
- 事前に調べたとおりで映りはハバキ付近から伸びるような箇所を確認
- 全体に広がるような沸映りを短刀の姿で確認できた体験がないので感動しました
- 同じ箇所をじーーっと数分見つめていると物内付近は青さを感じます
- やや厚めで無反りの体躯
- 小板目つみが見えますし匂口しまりごころで角度変えて小沸ののっかりがみえる吉光らしさ
- 匂口の線にのっかるように小沸が小刻みにかかっていくイメージを持ちました
- 銘に注目しましたが、吉の字と光の字の幅が狭いのが他の吉光と比較しておもしろかったです
このために来たのですが、非常によかったです。
因幡國濱部壽實 吉野川の刃文
噂以上。吉野川の刃文はずーっと見ていられる美しさでしたね。
刀をキャンパスに見立てる方法もあるとは聞いてましたが、これはすごい。
文献で明治時代に外国の人のお土産で流行ったみたいで、見ることができる機会が少ないかもしれません。
この右端のくるんとした箇所が特に好みですね。
元々腕があるうえで、このようなこともできると見せつけられるかのよう。
ハバキ元の直刃と肌を見れば、こうも作れるよといいたい姿に思えました。
他の刀剣の感想
今回は写真を取る機会があるものを中心に解説しますね。
写真に取れないものが個人的に好きな刀でしたが、特にだと三善長道。
陸奥守!と見ながら、砂流し箇所や横手のカーブに低い樋と大変魅力的な姿をしていました。
小烏丸の押形
寒山先生の押形ありがたいです。
播磨守藤原忠国
解説より、小糠肌に注目したいですよね。
新刀らしく肥前住らしくよくつんでます。
鋒の樋のフォルムが好きですねー。
修理亮盛光
長船派の盛光。室町時代。応永備前ですね。特徴がつまった脇差で見処あります。
匂い口のしまりかたがわかりやすい方ではないでしょうか。
突き上げごころの帽子のかえり方が好き。
短刀 兼桝(かねます)
こちらは解説を見ながらのお写真という形でご紹介しますね。
さきほどの帽子と見比べてもらってもわかりますが、帽子の見処もたくさんありますよね。
宮入行平さんの短刀
常設展示のコーナーも写真が可能なエリアがありました。
複数展示されている中でもこの脇差は好みですね。
すなおに美しいですよね。
帽子の返しが左文字風に見えますね。
ランチはガレット
フォロワーさんと合流する機会があり、ランチをご一緒しました。
坂城ではガレットが流行っているんだろうか!と思いながら、オシャレなランチです。
江戸東京博物館で五虎退と髭切
江戸東京博物館の後期展示で五虎退を初めて見た。つんだ肌にチラッと光る地沸がそばかすを感じさせる。刃文は見えるけど小沸まで見ようとすると身長180cmないと届かないかも。髭切(鬼切)は感動の映り。肌の半分映りじゃないかってぐらいに刃文と並行してキレイ。そして薄っ!#とうらぶ男子 pic.twitter.com/hbej77uj6y
— ないな (@poponainai) 2017年1月28日
そのまま戦国時代展へ。宗三左文字を見た後の2回目。
後ろの時間帯を狙ったのが幸いして何度か周回しながら観賞できました。
髭切の映りは見事だし、初めて見た五虎退はその日見た朝倉藤四郎と比較することができて楽しかったです。
五虎退
- そばかす感のある地沸
- 使われている感じもいだきました
- 銘の吉光の吉の下の口はあいているタイプで光るの上の三点が特徴的ですね
- 高い視点から見ないと刃文の変化とくに小沸はさがしにくいと感じました。
おわりに
今回は突発的に長野に行ってきましたが、やっぱり行ってよかったと思える展示でした。
鉄の展示館さんは常設展も含めて見るべきポイントが多く、何回でも行けますね。
イベントや特別展があるタイミングが夏に控えているはずなのでまた狙いたいです。