今回は和歌山です。
徳川御三家といえば、尾張・紀伊・水戸。
その紀伊の地で東照宮関連の刀剣展示があると聞いて行ってくることにしました。
一言レポート
和歌山県立博物館で光忠と安綱。5振とも重文かつ太刀かつ健全。眼福。黒い肌が星空に輝く星を思わせる地沸と広直刃調の安綱。バナナ反りは兄者っぽい。伯耆真盛は砂塵がかる砂山のような乱れ刃。初の景依はオリジナルな働き。守家変化全快の映り。光忠が優美系モコモコだった!#とうらぶ男子 pic.twitter.com/1FKtTja6Vj
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
まとめ
- 重文5振の奉納太刀はどれも貫禄十分で見応えがあった
- 好きな安綱はいつもの安綱で好きな光忠は優美な太刀だった
- 和歌山は車がないと周るのが難しい土地だけど最後まで旅を楽しめた
特別展「東照宮の文化財Ⅱ ―没後400年 家康の遺宝―」
会期は、2017/4/22~6/4日まで。場所は和歌山県立博物館
紀州東照宮の文化財が展示されるまたとない機会でした。
この中に好みの安綱と光忠が展示されるということで行ってきました。これ目的に和歌山です。
当日
とりあえず刀剣のためだけに現地に行く見切り発車な旅。
和歌山城周辺の観光情報を頼りに、和歌山市内をバスと徒歩で巡るルートです。
神社やお寺は山間に多く、久しぶりにへとへとになりましたが新鮮な旅でした。
深夜バスで和歌山駅前へ
というわけで和歌山駅だ!だだっ広い。東口が高速バスゾーンで、西口が市内バス用だった。それを渡る方法見つからず遠回りなり。 pic.twitter.com/RMf7Q3DHxh
— ないな (@poponainai) 2017年5月20日
夜行バスで10時間ほどかけて到着。朝の8:00頃です。
和歌山観光案内所は9:00からの案内でしたので一日バス乗車切符もパンフレットもゲットできず。
適当に朝ごはんすませて、作戦をねりつつまずは市バスで和歌山城を目指しました。
和歌山城と和歌山公園動物園
和歌山城には動物園。構想から100年。作って50年はたつ歴史ある動物園。城の中にあるのおもしろいなー。地元の人に愛されてるんだろうな。まだ開いてなかった。 pic.twitter.com/OiyKKtaouM
— ないな (@poponainai) 2017年5月20日
お城に到着後いつもの散歩。
いきなり、歴史ある動物園を城内で発見。おもしろいですねー。
城内を散策後、再び来たときは羽を広げたクジャクが出迎えてくれてテンションあがりました。
動物園は無料。お子さん連れが多く、子どもたちのための場所なんでしょうね。
和歌山城天守閣の展示を楽しむ
和歌山城は流石の紀州徳川藩。日本100名城の一つ。景色よく展示物もなかなか豪華だった。槍に鎧に棍棒。写真撮影OKが多くて楽しい。インターネット共有OKか尋ねたがわかる人がいなかったので断念。
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
高石垣の由来に「転んだものは三年以内に死ぬ」という俗信(パワーワード)に笑っていた。 pic.twitter.com/Ds5G8Huus5
天守閣はそのまま博物館となっており、由来のある展示物が並んでいました。
こちらではお刀や槍がたくさん展示されていたので楽しかったです。
SNS許可を求めましたがわかる人がいなかったので写真は控えめ。
そのまま城内を散歩しましたがけっこう広いですね。
さきほど紹介した動物園に行ったり神社によったりしながら、歴史館へと進みました。
わかやま歴史館で紀州徳川版 能「石橋」
城内の歴史館へ。100円。和歌山城の展示のチケットがあれば料金は込みです。
展示は一部写真とSNSがOK。許可済。紀州徳川版 能「石橋」に惹かれて来ました。
あの胸掛はここがルーツだったのかと映像のダイジェスト解説版で知識が繋がり新発見。
獅子が無邪気なのに重力を感じさせない緊張感がいいんですよねー。
さて、お城の散策はここまで。
いよいよとお目当ての刀剣展示へと足を運びます。お堀の外なのですぐ近くですね。
和歌山県立博物館で刀剣展示
今回のメインですね。
写真撮影禁止。感想はいつものように刀剣展示にしぼります。
全部が重文で太刀です。さすがの東照宮。どこの奉納刀も扱いと品が別格ですね。
刀剣たち
- 44 太刀 銘 光忠
- 遠目ですぐわかりますが、細いと感じました。身幅が広くないとの解説。
- 銘入りのこれだけの長さの光忠の太刀は初めて目にしたかもしれません。
- 光忠にしては焼きが高めの場所もあるなと感じました。
- 肌つみがいいですね。長船は。匂い系です。
- 優美の一言です。細かったなー。
- 鋒にむけて映りが伸びていて映り自身が全体的に長くついていました。
- 帽子の輝きがまたいいんですよね。
- 43 太刀 銘 守家
- ひと目見て反りに特徴を感じます。青江のようなと思ったら畠田の守家。
- 茎が長いです。それだけ健全に見えます。
- 伸びやかな銘。樋が銘近くまで届いているのも珍しく感じました。
- 刃文が激しく棟に向かって上へ上へとほとばしるようです
- それでいて映りが霞がかるようにおおっているのが特徴的
- 変化が一番はげしく口をイ~とした歯ならびのようでおもしろかったです
- 刃区と棟区がいづれも健全でした。
- ※ 銘を調べると初代の小銘のようで、守の字が特徴ですね。
- 42 太刀 銘 左近将監景依
- かげより、ですね。初めて見た古備前。裏の銘に年代とのこと。
- とてもオリジナルです。あまり他と比較できない特徴を秘めていました。
- 身幅があり、猪首鋒。それでいて古刀。1289年ですからね。
- 地景のくっきりに、沸づきの見ごたえのある箇所がいくつか。
- ほつれるような刃文が古刀らしくて好きです
- 刃文と映りが重なった家のような物打付近はまるで湯走りを感じさせます
- 肌立ちがまたいいですね。それなのに上品。
- 41 太刀 銘 伯耆大原真守
- 伯耆です。棟をおおう映りが魅力的。乱れてますねー。
- 点がつらなるような箇所が肌に見えたのが特徴的でこれはなんと形容すればいいのでしょうか。沸?
- 砂塵がかる砂山のような刃文が心奪われましたね。
- 銘が長銘なのが珍しい。
- 40 太刀 銘 安綱
- 黒いです。そしていつものバナナのような茎の反り。
- 星空の中のきらめきのような肌が好みですね。
- 研ぎが古いと感じさせるぐらいに中直刃の刃文はうっすらとしていましたね。
和歌山駅に戻って名物の和歌山らーめん
和歌山の名物って?と調べたら行き着いた和歌山らーめん。観光先でらーめん初めてかも。清乃。濃い色にどろっとしたスープ。なのに食べやすい。するするいける。胃もたれ来ない味だなー。ネギのアクセントがきいてる。JRなのき近鉄百貨店地下にて。おいしかった。後半戦行くぞー。 pic.twitter.com/oIrbEgFASD
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
バスで和歌山駅に戻って有名ならーめんを食べました。美味しかったです。
この後、別の場所でも現地の人に和歌山らーめんを進められたのでどれだけらーめんなんだか。
あと、お土産はみかんにしましたよねー。
紀三井寺へ
紀三井寺へ。山だった。このパターン。階段を登りきったら涼しい風。長い歴史を持つ土地にふれる。写真撮ってと逆にせがまれて十一面観音像の完成を写真におさめたけどおっきいなー。 pic.twitter.com/FkMWQ5Jqiv
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
あとはお寺巡りコースです。
和歌山駅から二駅南下した電車で紀三井寺駅へ。そこから歩いて遠かったです。
なお、神聖なお水をいただく機会があるのですが、柄杓が2mぐらいあって難易度が高かったです。
紀伊東照宮と和歌浦天満宮
ここからは分刻みスケジュール。とにかく体力と時間の勝負です。
東照宮に行かなきゃでしょと最寄りのバスが近くになく遠いけど紀伊東照宮へ。
絶景はおがえめましたが、ぽつんとあるだけなんですよね。他に何もないです!
順調だけど順調に体力を削られる和歌山のお寺エリア!!これ、違う場所です。 pic.twitter.com/o0eCtO9HPF
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
お隣の和歌浦天満宮にも行くのですが、両方共こんな道のりですよ。隣なのに!
こちらもぽつんとあるだけでしたというと少し失礼でしたね。
由緒あるその場所を楽しみました。
ここで御朱印をいただきつつ最後に行きたいルートを教えてもらって最後のひと踏ん張りです。
こう、こんな道ばっかりですけど。
国指定文化財の養翠園
ラストは海沿いなのにあえての山をイメージした元紀州徳川の庭園である養翠園。
松が中心の落ち着く場所でした。
ここまでバスと徒歩を運良く捕まえてまわりきりました。車しか通らないトンネルピンチもありました!
おかえり
あとは、へとへとになりながら17:00頃でしたが和歌山駅へおかえりです。
もう、全然時間なくてここからは行きと違って新幹線をシビアに計算して帰りましたね。
和歌山遠征編も終了!たぶん無事に帰ることできるはず。プレミアムまんばと柿の葉寿司でしめ!和歌山市内に全然行ったことがなかったので新鮮な旅だったなー。6月はもっと激しく行くぜ。 pic.twitter.com/LFutxGjhoq
— ないな (@poponainai) 2017年5月21日
柿の葉寿司でしめです。
おわりに
今回も激しい一日旅となりました。
一日中歩きまわって和歌山市内を巡りましたが、広いのに今回の旅は和歌山の一部なんですよね。
紀州東照宮の刀剣を見るまたとない機会を縁ある土地で見ることができたのがうれしかったです。