#とうらぶ男子

男が刀剣乱舞にはまった。ゲームをきっかけに博物館へ刀剣を見に行ったり、関連する土地に足を運んでみたり

伏見貞宗が好きすぎて泉屋博古館分館の刀剣礼賛展の初日に行ってみた

一番好きな短刀は伏見貞宗です。
去年、その美しさに見ほれて刀剣遠征をし続けてよかったと感動した美人さん。
その刀剣を再び東京の地で見ることができると聞いて前のめりにいの一番に見に行きました。

一言レポート

まとめ

  • 伏見貞宗は自分の鑑賞眼の原点の一つだと改めて確信した。好きです。
  • 国宝の来国俊はすばらしくあの刃文と帽子は刀剣の一つの完成形だ
  • 重文の長谷部国重の持つ皆焼のやさしさはあの大きな姿見だからこその魅力

名刀礼賛 ―もののふ達の美学

黒川古文化研究所泉屋博古館連携企画特別展です。
2017/6/1(木)〜8/4(金)まで展示と会期が長いのがうれしいですね。
所蔵約120のうちから厳選されたと思われる刀剣が展示されています。

「刀剣礼賛」展 公式図録を販売

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図録販売されてますね。
「所蔵品選集 刀剣」。
約40振の刀がうれしくカラーで1,500円とオススメです。

泉屋博古館分館とは

泉屋博古館は住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館です。

公式ホームページより美術鑑賞に絶好の場所とのこと。
今回は分館ですね。本館は京都にあります。
収蔵品も多く今回その中からいくつか刀剣なども展示されています。

黒川古文化研究所とは

去年、行ってきたのでこちらのまとめをどうぞ。

toukenranbudanshi.hatenablog.com

伏見貞宗に対する熱いも思いもこちらにまとめております。
また、今年の秋に 名物「鳥飼来国次」受贈記念 の刀剣展示をするようで楽しみです。

当日

会期初日です。開館時間にあわせて出発です。
最寄り駅は公式の情報を参考に六本木一丁目。
たくさんのポスターの案内に導かれて歩けばすぐです。

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到着すると審神者らしきかたが二人ほど。
そのうち一人は知り合いのフォロワーさんでした。世界が狭いです。
開館後、先着10名様がもらえるポストカード(期間限定)を頂きながら荷物をロッカーにおいて早速刀剣鑑賞です。

会場の雰囲気

写真撮影禁止。スマホも取り出しちゃダメなのでご注意。
右手側が鐔や刀装具。左手が刀剣展示。その数なんと約100点。
ホールに新刀が4振あり、広間ではお茶を飲んでくつろげる場所があります。

刀剣感想

今回はメモと手元の図録を使いながら見た感想をまとめてみます。好きな刀剣を中心に。
3時間ほどいましたが、全部見たとはいえないほどのボリュームでした。
あと最低2回合計3回は行きたいです。なにせ好きな刀剣ばかりなので。

いきなり伏見貞宗

さがしますよね。開館してすぐ行って、じーっと20分間ほど見つめる時間をとりました。
光の受け止め方がすばらしい冴え。刃文の匂いと小互の目の見せる魅力。金筋の長さに歓喜
何よりその肌。少しかがみましょう(身長150cm設定で)。

流れた肌が見せる魅力がひときわ美しいです。
美人と私が個人的に感想をもつほどにその地鉄その地沸のベールに目を奪われます。
彫り物も完璧で荒さがどこにもありません。そして鋒のフォルム。美しい。見て。

参考に国宝の寺沢貞宗を。 地沸のつきっぷりはこちらのほうが強く見えたのですが、似てますね。

伝 長谷部国重の見せる魅力

お隣が長谷部なのですがこれがまたすばらしいです。
皆焼がしんしんと降り注ぐ雪のごとくしっとりした美しさ。魅せますね。帽子注目。
78.3cm(おぼえてしまった)のほぼ太刀サイズの刀は鋒も大きいのにこの働きを持つバランス。

長谷部の折紙の「スリ上」のくずし字が妙に惹かれました。
刀剣の折紙ぐらいなら最近読めるようになってきたので楽しいです。

国宝の来国俊

過去に展示されたのはいつなのか何年ぶりなのかと刀剣遠征にはまったころから待ち焦がれた短刀。
後方からわかる輝き。近づけばわかる国宝の持つ魅力。一つの完成形です。
帽子の返しがここまで完璧な刀をみたことがありません。刃文がまたすばらしいです。

肌のつみは同じ国宝の熱田国俊を思わせます。
隣に展示している吉光もすばらしいので記憶を持ちつつ見比べてみるのも楽しいでしょう。

参考にトーハクで展示された熱田神宮の来国俊です。 f:id:poponainai:20170606001501p:plain:w600

太刀 銘 包次

古青江が好きなので一目見てその反りかたと銘を魅せる展示と肌でわかっちゃいますね。
特徴の多い太刀なので見所あります。澄肌も縮緬肌もわかりやすく刃文も魅力的です。
裏銘で太くくっきりとしていてます。青江の魅力満載ですね。重文。

反り。この無茶な反りを目でおってほしいです。
杢目混じりがわかりやすいので中より下を探してみてほしいです。
また、磨上箇所も大変わかりやすく観察しがいがありますね。

太刀 銘 一

一はすばらしいですね。帽子ですよ。返しがぎゅんと尖がり気味で地蔵帽子みたいです。
丁子の華やかさがその典型です。はばき元がうっすらとした幽玄を魅せていいですね。
匂い深い刃文もよいです。これも重文でした。

その他気になった刀剣たち

  • 新刀コーナー
    • 越前康継に長曽根興里もあるのにライティングが届いてないのがもったいないですね
    • 井上真改は菊紋だけにはばきが無い状態で見たいです。柄剣の彫り物にも扇形の菊の模様が。
    • 好きな仙台国包はその姿見の迫力と柾目肌が鮮明なのが素敵です
  • 刀装具コーナー
    • 入り口入ってすぐに、Vixenさん協力の単眼鏡の貸し出しの案内が。先着20名様とのこと。
    • 又七はすぐにわかりますね
    • 安土桃山の鐔を見ることができるのはうれしいですね。大きいんですよ。注目です。
    • 拵は細かいおしゃれに注目です。展示工夫場所によっては、ぐるっと全体を観察できます。
    • 赤銅の解説が黒川古文化研究所さんっぽいですね。学びを得ることができる展示です。
    • 粟穂目貫の綿密さは驚愕
  • 備前
    • 景光に兼光がお出迎え。兼光はわかりやすい相州気味。こちらは泉屋博古館さん所蔵。
    • 国宗は初代でしょうか。激しくて華やかな刃文。
    • 真守はこの前見たばかりの働きと思ったら畠田派で納得です。歯並びみたいな互の目と映り。
    • 賀光(よしみつ)を初めて見たのですが、匂がわかりやすいです。
    • 包平は豪壮。焼きが高いかな。鎬筋に注目ですね。刃文は一見わかりませんが複雑です。
    • 正恒は、あっ!正恒だってなるぐらいわかりやすいですね。彫り物のパターンに解説通りびっくり。
  • 刀剣目利きの本阿弥家と名物刀剣
    • 銘がないからねという想像をかき立てる解説がいいですね。
    • ここに伏見貞宗や長谷部国重が。
    • 伝 行光が全然ぴんとこなかったので、もう一回ちゃんと見たいです。
    • 伝 当麻は鎬高いですね。身幅も広いです。肌はもう一回ちゃんと見たいです。
    • 籠手切郷。これも二度目ですが、一枚帽子に注目ですね。情景深き刃文は魅力的です。
  • 中世京都の刀工
    • 国友は一目見てこの優美さ古刀な造り。目を奪われます。映りも。いわれがいろいろあるそうですが。
    • 国光の持つ直刃は完璧ですね。磨上わかりやすいです。これもっと見たい太刀ですね。
    • 吉光はいつもの吉光ですね。

おわりに

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図録があるとは知らずテンションがあがりながらゲット。土砂降りをすりぬけてのお昼でした。
駅近のハンバーガーやさんのthe 3rd Burgerです。わさび入りで小松菜がおいしかったです。
こちらの展示は何度か行く予定です。みんな行ってきて。