#とうらぶ男子

男が刀剣乱舞にはまった。ゲームをきっかけに博物館へ刀剣を見に行ったり、関連する土地に足を運んでみたり

土方歳三資料館で和泉守兼定を見て刀剣も手にする講座に参加した

このブログを書き始める前に刀剣乱舞きっかけで真っ先に行っていた土方歳三資料館
まだ、刀剣の見始めのときでしたが和泉守兼定の拵がオシャレだったのを覚えています。
今回はその資料館で再び兼さんを見て、同刀匠の刀を手にしたレポートになります!

一言レポート

まとめ

  • 今回も見ることができた資料館所蔵の和泉守兼定は戦いの痕が残り拵も素敵なかっこよくてオシャレな刀
  • 手にした5振の刀のうち村正の薄さに酔いしれ二代の之定も手に取ることができて感動
  • 2016年度の兼さん限定公開は4月3日~5月15日の開館日にあわせて

土方歳三資料館とは

新選組のふるさとである日野の地に期間限定で史科を公開する資料館です。
館長さんのご好意で生家に伝わった資料を後世の私達に伝えてくれています。
ただし、資料館とはいえあくまで個人運営。観覧する側も配慮が必要ですね。館内撮影は原則禁止です。

いつ開館しているの?

展示期間が決まっているため、公式情報を常に確認したほうがよいでしょう。
さらに、開館日の中でも兼定の刀身の公開は一部の日だけのため非常にレアです。
基本的には命日にあわせての公開でしたが、近年、公開日を増やしてくださっていてありがたいですね。

どうやって行くの?

公式のアクセスマップのとおりで万願寺駅前なので迷いません。
注意点は電車の乗り換えだけです。

東京駅スタートを想定すると乗る電車は2種類

JR東日本中央本線と、多摩モノレールを使います。
中央線を使って西に進み立川駅へ。このとき、乗る電車の選択肢が多いので注意が必要です。

立川駅に到着後は、徒歩。北の立川北駅か南の立川南駅かの選択です。
時間はそれほど変わらないのでタイミングが合う駅に乗って南を目指し万願寺駅に向かいましょう。
降りて南に5分ほど下ればすぐですよ。

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土方歳三和泉守兼定

新選組副隊長の土方歳三。その方の愛刀が和泉守兼定と堀川国広。
堀川国広はGHQの没収にあい、代わりに和泉守兼定は免れたと伝わっております。
その由来のある和泉守兼定が今も伝わっており私達も資料館で目にする機会を得ています。

和泉守兼定

資料館に伝わる兼定は、会津の十一代兼定
美濃伝の関の二代兼元(孫六兼元)が得意とした三本杉の刃文の刀を残しています。
そして、鞘と鍔がまたオシャレなんです。

- 刀身 70.3cm
 - 小板目基調に全体に柾目
 - 小沸出来で匂い口冴える
 - 刃文は三本杉(高低差のない互の目)
 - 物打付近の刃文はより尖り刃

図録がオススメ

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このあたりの情報は土方歳三資料館図録に詳しく記載されているのでオススメです!
資料館でも買えますし、ホームページで購入することもできます。
土方歳三の生き様を知ることができ、和泉守兼定のカラー写真と刀傷の情報も見ることもできるので必見です。

十一代兼定二代兼定

和泉守兼定と聞くと、刀剣乱舞好きの人なら歌仙兼定が浮かびますかね。
こちらは、和泉守兼定の中でも有名な二代の之定(のさだ)です。
兄弟刀(最近、ネットで言われるようになって新しい造語)は今回、実際に手にしましたよ!

兼定兼元

美濃伝で活躍していたのがこの人たち。
兼定は三代まで会津ではなく関住まい。
二代兼定は、切れ味が最上大業物として著名であり、二代の孫六兼元は「関の孫六三本杉」で有名です。


日本刀鑑賞講座~十一代兼定をもっと知ろう!

さて、本題です。今回で2回目の開催となります。
1回目の去年は私も応募したのですが、抽選にもれてしまいました。
今回、無事に参加することができたのでそのレポートを残したいと思います。

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この写真は抽選があたったときの返信の往復はがきですね。

写真つきのレポート内容は公式を

ただ、館長さんと確認しましたが今回は資料のSNS共有はNGでしたのでほとんど文章ですね。
そのときの様子は公式のブログにまとめられていますので雰囲気や写真はそちらを御覧ください。
ちゃっかり、私も写真にうつっております。

ameblo.jp

また、同じかたの紹介と思われますが、
ニトロプラスのでじたろうさんがその2日後に同体験をしていた写真をリンクしておきますね。

この村正がまたすばらしかった。


講師の研師さんのお話

  • 玉鋼
    • 3日間かけて休みなく炎の色を見る。今は送風機を使っている。
  • 柄巻き
    • 目貫の位置は握りやすさを重視。必ず左右対称ではない
    • なぜなら、両手で持つから
    • 目貫を持つ指は流派による。薬指と小指で支える姿を実践してもらえた。
  • 研師
    • 新刀か古刀は研いだら全然違うことがわかる。古さが伝わる。
    • 刀はどこまで研げる?刃文があるまで。つまり、切れる箇所が残っているなら研げる。
    • 研いだ分だけ、鞘側もつくりなおさないとはまらない。薄くなった分だけ特注。
  • 化粧について。いわゆる「ぬぐい」
    • 白くなっているところは塗っている。お化粧。刃文ではない。
    • メリット:細かな傷が目立たない。よくみると粗が見える。
    • デメリット:刃文が見づらい。
  • 鎬造と平造
    • 切れ味がいいけど切れ後に違いがでる。
    • 短刀で見る平造は、切れるが、切れ後は鎬造が向いている。切れたその後。
  • 柄巻
    • 布だと漆を塗る
    • 漆は湿気を好む。刀は湿気を好まない。この境目の管理が大事
  • サビ
    • つばのつばさびはよく見かける。あるある。
    • すぐに手入れすれば大丈夫。触ったからといってすぐに錆びるわけではない。
    • 鍔のサビは小学校の鉄棒の錆と同じ原理。人の手が幾度と入って具合のよいサビになる

刃文の魅力: 完成品のおもしろさ

  • 二代目、三代目で刃文の形が完成する。
    • しかし、初代がいいと言われるようにキレイすぎるとおもしろくない、になる
    • このおもしろさが、日本の美徳ぽくて妙だなと感じた
  • エスカレートすると刃文に絵を書いちゃう。龍とか。それは違うよねになる歴史もあった。
  • 沸と匂
    • ふいごが空気入れる瞬間。つまり熱をいれて温度を高める瞬間。
    • 温度が一番高まるので、沸と匂いが温度変化で現れる。微調整になる。
  • 刀剣以外の体験
    • 原料のサメこと感想したエイをさわらせてもらう
    • 鉢金じゃなくて鎖帷子を重ねた携帯用の鉢金をさわらせてもらう

刀剣講座体験

今日のゴール

  1. 刃文を見る
  2. 地鉄を見る

この2つをおさえましょう。今回はライトがあります(見やすいようにライトを用意してくれた)。

持ち方

  • 刀を前にして礼をする
  • 両手で持つ。短刀であっても両手。
    • 利き手とかはない
  • 袱紗にのせる
    • 袱紗(ふくさ)が左に置いていれば、左手で袱紗をもって支える
    • 置いている場所に自然と手が行くということ
    • 刀剣をひっくり返してみるのも同じ原理でよい
  • ライトをのせる
    • 刀をうまく移動してライトを刀剣にのせる
  • 楽しんだら棟から下ろす
  • 鋒を地面につけないようにおろして終わり
  • 反りが高い場合は地面につきやすいので注意が必要
  • 注意
    • 人にあたるので横にしない
    • 立てる。立てれば重さを感じにくい。

手にした刀剣5振の特徴

和泉守兼定

  • 和泉守兼定 慶應 三年二月日
  • 三本杉の途中。つまり、これから三本杉として完成するであろう刀を見ることができた
    • 三本杉の成長途中。試行錯誤がよみとれるとのこと。
    • 知識不足:兼元じゃないけど、三本杉をやっていたってことかな?
  • 砥いでいないし化粧していない
    • これが、刃文が見やすい状態でもある

村正

  • 短刀
  • 薄い。とにかく薄い。軽い。
    • 薄いという特徴がきれやすさをあらわす

肥前

  • 肥前、九州
  • 沸がはっきりしている刀剣を選んでもらった
  • 新刀はお化粧をちゃんとしている
    • 逆に刃文が見えにくい ... しきりに刃文見えないですよね、の解説が入った

和泉守兼定 十一代

  • 直刃の短刀を見せてもらった

和泉守兼定 十一代 

  • こちらは両刃の短刀
  • 柾目がよく見えるようにとのこと
  • 銘を見ると日にちが書いている
    • こういうのはプレゼントとか記念品用らしい

さいごに

前回、抽選に漏れたので念願の日本刀鑑賞講座に参加できてうれしかったです。
知識がだいぶはいった状態で実物を手にすると感動もまたひとしお。
感じたぶんだけ楽しみの幅が広がるのが刀剣の世界だなと感じました。

兼さんも展示されていることは実は知らなくてお得な1日でした。